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連載第48回(2019.3掲載)

ガーデンホテルの近くにある中環広場は、去年イオンが撤退してリフォームされたに伴い、中の飲食店も一新されました。中国人向けのお店ばかりだと思いきや、そこには、なんと日本人オーナーシェフがいる日本料理店があります!最も不思議なのがこの店は海鮮丼屋なのに、名物はすき焼きということです。海鮮丼屋ですき焼き?思わず疑問が頭に浮かんできましたね。さて、一体どんなお店なのか一緒に見てみましょう。

紹介

海乃幸食堂【日本料理】

場所:環市東路保利時光里北塔5階

電話:020-8351-4467

営業時間:11:30~22:00

あっ、噂の名物を発見!さあ~入りましょう。

カウンター席、いい感じですね。1人でも入りやすい!

早速席に座り、料理をいただきましょう!

メニュー

  • 前菜4種

焼き枝豆:通常の塩ではなく、ダシ醤油で味付けされているので、上品な味付けになっている。日本と変わらないしっかりとした枝豆が嬉しい。
ほうれん草とズワイ蟹と油揚げのお浸し:甘いダシの効いたほうれん草に甘い油揚げがマッチ、蟹の香りが口中に広がる。
ズワイ蟹とイクラのポテトサラダ:マヨネーズなど絶妙な調和をとった調味料で味付けした食感の良いポテトサラダ。イクラの塩味が効いて、ポテトとのバランスがよくて美味しい。
ナスのお浸し:ナスは最適なゆで具合で、ダシもしみ込んでいて美味しい。生姜の味が効いて上品な味。

  • 茶碗蒸し 蟹餡かけ

甘い蟹の餡と茶わん蒸しの甘さがマッチ。とろけるような舌触りで、塩味が効いていておいしい。中のエビもプリプリ。

  • 刺身5種盛り(甘海老、鮪、サーモン、カンパチ、ホタテ)

すべて新鮮かつ盛り付けもきれい。ホタテは甘く、カンパチ、サーモン、エビは脂がのってうまい。
日本のチェーン店よりはるかに美味しく、どこで食材を仕入れているか知りたい。

  • 自家製 鶏の一夜干し

皮はパリパリに焼かれており、香ばしい。肉は油が抜けていてさっぱりしている。
柚子胡椒との相性ばっちり。

  • 手作りズワイ蟹クリームコロッケ

クリーミーでほくほくのコロッケ。外の衣はサクサク、中のクリームは非常にまろやか。その甘さが日本を思わせる。

  • 牡蛎の揚げびたし

外はかりっとしていて、中はカキのとろみがある。天ぷらに付け汁がかかっている感じで、カキのうまみを引き出している。

  • 黒豚角煮と根菜の炊き合わせ

柔らかく口の中でとける豚肉。くさみは全くなく、味がしみこんでいてたまらない逸品。玉子、大根、どれもgood!

  • サーモンと彩パプリカの南蛮漬け

厚みのあるサーモンはさっぱりした味付けで、口直しにちょうど良い。お皿を冷やしてサーブしてくれる心遣いがありがたい。

  • 牛すき焼き

牛は柔らくておいしい。たまごは伊勢たまごなので生で食べても大丈夫。
割り下は広東人の味覚に合わせて甘さ控え目とのことだが、充分に甘いレベル。
肉を焼いてくれるサービスもよい!

  • スパイシートマトすき焼き

にんにくと唐辛子をバターで香りよく炒めてから薄切り肉を鉄板で焼いて食べる。ピリ辛とまろやかな生卵の相性がよい。
特製の割り下で味は濃い目の韓国風になっているが、トマトの酸味でバランスが取れているので甘辛くて美味しい。

  • 鮨5種(鮪、サーモン、ハマチ、タコ、ホタテ)

マグロはさっぱりした赤身だが味はしっかりしている。
タコは柔らくてほんのりした甘みがよい。
ホタテは小ぶりながら甘くて口どけがいい。

  • 抹茶ブランマンジェ

色の対比がきれいで、ちょこんと真ん中に乗せられた小豆と金箔もかわいい。
生クリームの味は濃厚で、上にのった甘くなくてさっぱりした抹茶ソースとのバランスがよい。佐賀県のお茶を作っているとのこと。

料理は美味しかったです!次はオーナーの藤田さんに話をお伺いしましょう。

インタビュー

オーナーシェフの藤田さん

Q:お店はいつオープンされましたか。
A:去年の9月27日にオープンしました。

Q:なぜションピングモールで開店されたのですか。
A:最初は天河区で路面店を出したいと考えていましたが、1年を探してもいい物件が見つからなくて、たまたまここの募集情報が入ってきて、以前もモールでの開店経験があるので、これは運命だなと思いながらやってようと。チェーン店のような有名ブランドではないので、最初の書類審査も通らないかもしれないと思っていたのですが、日本人オーナーシェフがいるというところが優位になり、業態プレゼンなども無事に通過しましてこの店をオープンしました。

Q:お店のコンセプトは「海鮮丼屋で名物はすき焼き」だと伺っておりますが、なぜそんな発想があるのですか。
A:そうですね。開店プランは路面店からモールのテナントに変えたので、ターゲットも中国人のお客さんにしています。中国人の好みに合わせて海鮮丼屋で勝負したいと考えていますが、ただの海鮮丼屋なら普通でしょう?広州に日本料理店は多いので、それだけで勝てないし、面白くないと思います。それで、中国人の大好物ーーすき焼きをメニューに入れてみたらどうかと考えついたのです。敢えてアンバランスを作ると新しい空間が生まれるかもしれません。

Q:お店の人気料理は何ですか。
A:もちろん看板メニューのすき焼きでございます。伝統的な牛すき焼き以外、最近スパイシートマトすき焼きを追加してみました。これが新名物です。日本人にも受け入れられる辛さにしていますので、是非召し上がってみてください。また、デザートの抹茶ブランマンジェも高く評価されています。

Q:食材はどこから仕入れしていらっしゃいますか。
A:安くて美味しい食堂という位置づけなので、できるだけ安い値段でいい食材を入手したいですね。ということで、魚介類は、中国産のものがよければ、地元の市場から購入します。そして、輸入のほうがよいオーストラリア産の牛肉や伊勢たまごなど、こだわっている部分もあります。

Q:広州で開店してそろそろ半年になりますね。香港やシンガポールなどと比べて何か違いがありますか。
A:そうですね。ここではすき焼きの食べ方を説明しなくてもお客さんがちゃんと分かっていることにびっくりしました。香港やシンガポールにいた時、必ず食べ方を説明しますので。そうしないと、たまごが100%鍋にかけられてしまいます。広州で食べ方がちゃんと分かるお客さんを見て驚きました(笑)。

Q:悩みとかはありますか。
A:ええ、中国語が分からないので、スタッフとのコミュニケーションができないことは問題になっています。なので、大学に通って中国語を勉強し始めました。仕事もあるから少しきついですが、頑張ります!

お店は中国人客をターゲットとしているとはいえ、味がしかっりしている関東風です!まさにションピングモールに隠れている本格的な日本料理店です。お一人様の定食なり、飲み放題のコースなり、どの形式も提供されていますので、是非いらしてみてください!

[広州日本商工会][食人も広州にあり]