
連載第67回 (2025.11掲載)
皆さん、こんにちは。今回はオフィスビル内のテナントとして、平日のランチタイムでも気軽に利用できるシンガポール料理専門店「文華」を取材してきました。
<データ>

住所: 天河区体育東路136号‐138号(金利来数碼網絡大厦)2階
電話番号: 020‐8909‐038
営業時間: 11:00‐14:30,17:30‐21:00
アクセス方法:地下鉄1号線「体育中心」駅B口から徒歩5分
<紹介>

店内は黒と白を基調としたシンガポールを思わせるデザインと茶色の家具で、おしゃれでスタイリッシュな雰囲気が漂っています。

座席は通常の二人席と四人席以外、カーテンで仕切られるラウンドテーブルも4つあるので、様々なシーンでの利用できます。

ホールには厨房の一部が見える窓口があって、安心感が与えられています。

最大8人が座れる個室は一つだけ。小さな個室ですが、両側高さのある窓があるので、開放感があります。
<メニュー>

・サテ
牛肉、豚肉、鶏肉三種類があったが、但し味付けは同じ。日本の焼き鳥をイメージして食べると少し違った感じがする。添えられたピーナッツソースは甘くてちょっと微妙。

・バクテー(肉骨茶)
シンガポール風のあっさりとした白いスープでお肉は骨からスルッと剥がれるほど柔らかく煮込まれており、味付けもシンプルなため肉本来のうまみが味わえる。胡椒が効いて食欲が進む。身体が温まるスープは広州の寒い時期にピッタリ。


・海南鶏(シンガポールチキン)
*添えられるソースはジンジャーソース、醤油ソース、チリソースの3種類がある。
チキンライス定食セットは人気らしい、今回はチキンと2種類のライスをそれぞれ単品で注文。
鶏肉は柔らかくジューシーだが、広東人の口に合わせれるようと改良したかもしれないので、あまり特徴を見出せない。甘口醬油ソースとチリソースを絡めて食べると、チキンがとても美味しくなる。鶏油飯はチキンの出汁が染み込んでいおらず、もったり感が強く、ちょっと期待外れ。ナシレマ(ココナッツミルクで炊いたご飯)は、芳醇な香りで、温かいうちに食べると鶏油飯より美味しい。

・シンガポールのラクサ
シンガポールのラクサは、カトンラクサと言われ、ココナッツミルクと魚介ベースのピリ辛スープに太めのライスヌードルが入っているのが特徴。ライスヌードルは短くカットされていて、スプーンですくって食べる。中に入る具はエビ、揚げ豆腐、野菜、卵、貝などでとても豊富。ココナッツの甘味スープにピリ辛が混在しているが、それをライムで打消すとスープがマイルドにさせ、美味しくなる。スープが癖になり、飲み続いてしまう。

・ホッケンミー(福建麺)
シンガポール版焼きそば的な「ホッケンミー」。その名の通り福建省出身者から伝えられた料理。食べると焼きそばよりむしろ長崎ちゃんぽんに近い。たまご麺を海老、イカ、豚バラ肉、かまぼこ、ニラ、もやしなどと一緒に炒め、出汁をたっぷり麺に吸わせ、汁気が少なめ。 ちょっとクリーミーな感じもあり。日本人なら解るリンガーハットのチャンポンのような感じで美味しい。懐かしい。

・ブラックペッパーシュリンプ
黒胡椒の香ばしさが美味しい。広東料理では黒胡椒料理が少ないので、なかなか嬉しい気持ちになる。胡椒の辛さを控えたのでマイルド。エビの殻が剝きにくく、ちょっと食べづらい。

・チリクラブ
カニをチリとトマトをベースにしたソースで味付けし、溶き卵でとろみをつけた料理。料理名の割には辛くなく、むしろケチャップの味で甘い感じ。お子さんの好きな味付け。蟹自体は新鮮でおいしいが、ケチャップの味が少し強い。ピリ辛の感じもない。

・もやしのアンチョビ炒め
唐辛子が効いており、またもやしのシャキシャキ感が良い。ガチ中華のもやし炒め、美味い。塩加減が絶妙でビールのお友に最適!!

・空芯菜のサンバル炒め
一見、普通の青菜に見えたが、こちらも唐辛子が効いておりピリ辛。サンバるルはインドネシアの家庭の味。辛さもちょうど良く美味しい。
同じアジアでもタイやベトナムなどと比べると、シンガポール料理専門のお店は広州にはあまり多くありません。この店のスタッフは女性が多く、いつも忙しいようですが、そんななかでも笑顔で手際よく接客をしてくれました。行き届いたサービスと非常に清潔な環境の「文華」を食べに行ってみませんか。





