連載第42回(2017.9掲載)
ようやく夏が終わり、涼しい秋を迎えると思ったら…大違いです!中国では、残暑は「秋老虎」と呼ばれ、特に広州には9月になっても厳しい暑さが長く続く見込みです…ということは冷たいビールのシーズンも続くのですか?(笑)
残暑のおかげでホームページ委員会の情熱も燃え盛り、前回のインド料理に引続いてエキゾチック風レストラン訪問の第二弾を行いました!
青い柵と沙漠風景の壁画…今回はモロッコ料理のレストランに参りました!広州でモロッコ料理さえ食べられるとはちょっとびっくりしました。では、早速モロッコ料理の旅を始めましょう~
紹介
La Medina【モロッコ料理】
場所:広州広州大道中289号Park 289, shop 103
電話:8700-6942
営業時間:11:00~02:00
☆About Restaurant
- ランチタイムがあり、ラストオーダーは夜の12時です~
- 毎日の17:00~19:00までは「Happy Hour」なので、お酒のキャンペーンを実施中!一つお買い上げいただければ、もう一つサービスいたします!
メニュー
- mezze(メッゼ)
さっぱり系とこってり系の前菜は6種揃え、フムスはやさしい豆の味、チョリソーとオリーブはピリ辛、サラダ類はシャキシャキして美味しい。それぞれ素材の味が生きてます。お酒のつまみに最高!
- shrimp(シュリンプ)
ピリ辛のエビが食欲をそそる。ふっくらしたピタにとても合う。レモン風味も良い!
- falafel(ファラフェル)
見た感じは肉団子なので柔らかいと思ったが、カリカリ!正体はひよこ豆にたくさんのスパイスを練り込んだもの。仙台のずんだもちを連想させる中身だ。ヨーグルトソースを付けると酸味が効いていてイメージが変わる。
- marinated chicken(マリネード チキン)
歯応えのチキンがハーブの香りがしていてあっさり。マヨネーズベースのヨーグルトソースは意外にあさっりしていてお酒に良く合う。
- couscous with merguez(クスクス&メルゲーズ)
スープをかけて食べるクスクス。チョリソーと野菜の組み合せは意外にあっさり。でもモロッコソースを付けると辛い。
- couscous tfaya(クスクス トファヤ)
甘いのでびっくり!あっさりしているチキンに甘く煮込んだ玉ねぎをそえて食べるのは素晴らしいマッチング。でも酒にはちょっと合わないかも。
- lamb tagine(ラム タジン)
とろけるまでに煮込んだラム。あんずとプルーンの甘いソースが羊のくさみを消しており上品。アクセントのアーモンドが食感もよく味を出している。
- kefta tagine(ケフタ タジン)
辛さと香菜を良くマッチさせたミートボール。トルコ料理のキョフテよりも食べやすい。肉の食感がしっかりしていてパンチがある。香辛料もかなり良い!トマトをじっくり煮たスープにパンを付けても良いかもしれない。
- chicken tagine(チキン タジン)
ライムやオリーブが入っていて果実の香りがする。チキンはしっかり煮込んでいて柔らかく甘味が出ている。大人も子供も好きな味!
- vegetable tagine(ベジタブル タジン)
ポトフのようにほっとする味。ほくほくの野菜はほど良い甘さで食べごたえあり。野菜好きにはお勧め!
- chocolate cake(チョコレート ケーキ)
チョコレートケーキは色どりが可愛く美味しい!ムースのような柔らかさ。
- pineapple cake(パイナップル ケーキ)
パイナップルケーキは甘さの中に酸味もあり、周りのキャラメルソースがアクセントに。
- mint tea (ミント ティー)
良いミントの香りが漂っていて疲れを吹き飛ばしてくれる。
文末には今回の一押しを公表いたしますので、是非最後までご覧ください!
インタビュー
Owner:Gary Honore(フランス・ボルドー人)
Q:中国にいらっしゃったのはいつでしょうか。
A:10年前に来ました。ずっと中国の南方に暮らしています。中山、東莞とかいろんなところに。
Q:店はいつオープンしたのですか。
A:三ヵ月前です。
(へー!意外です!)
Q:店を開くきっかけは何でしょうか。
A:父はモロッコに住んでいて、母もモロッコ料理ができますので、小さい時からモロッコ料理が大好きです!世界各国の料理がいっぱい揃った広州に来て、モロッコ料理は見つからないことが気づきました。香港以外、他の所もなさそうですね。私はモロッコが大好きだから、皆さんにもその魅力を感じてもらいたいです!モロッコに行かなくても!
Q:店のお名前「La Medina」はどういう意味でしょうか。その由来を教えてくださいませんか。
A:モロッコでは、「La Medina」は「街の中心」という意味です。街の中心に辿り着く道はくねくねしていて、まるで迷宮の中で歩いているようです。入り組んだ細い道は人を迷わせます。店もちょうど少し分かりづらい場所にあるので、「La Medina」に似ていると思います。迷子になってしまい、困る人は結構いますが、迷いながらの散策も楽しいと思わないですか?
(そうですね、迷子になってしまうのは確かに困ります…先ほど私たちもそうでした。でもそういうところはこの店の魅力になったかもしれません。)
Q:モロッコ料理の特徴は何でしょうか。
A:スパイスの活用はその一点だと思います。香辛料がふんだんに使われていることはインド料理と同じですが、違いは香りを引き立てるのではなく、料理の隠し味にします。ゆっくり味わえないと、どんなスパイスが入っているのかわからないです。また、手間がかかることも一つの特徴です。代表的なタジンはその通りです。チキンは1時間以上、ラムは特に、2時間ぐらいが必要です。
(だから肉は柔らかく、素材の味が染み込んでいるのですね)
Q:デザートもモロッコ風ですか。
A:いえ、デザートはフランス風です。
Q:やっぱり!なんか違う気がします。普通に美味しかったなので逆にインパクトが足りないようですね。ミントティーは?
A:モロッコ人が飲む時は砂糖をたくさん入れるのでもっと甘いです。今召し上がっているものはすでに甘さを控えたのです。
(インド人もモロッコ人も超甘党ですね。ですから普通に美味しいケーキは逆に不思議だと思います)
Q:シェフの出身はどこですか?
A:彼はモロッコ人です。
Q:地元のシェフを招いたのですね。モロッコとフランスのコンピ…ですから「モロッコ料理+フランスデザート」という組合せがありますね。お二人はどうやって出会たのですか。
A:「レストランをやる!」と決意しまして、ネットで求人広告を出したり、モロッコに行って探したりしましたが、一緒にやってくれる人はなかなか見つからなくて悩んでいました。偶然に、あるフランスレストランのウェイターから情報が入り、同店のシェフの弟さんがモロッコ料理ができると聞いて、お兄さん経由で知り合ったのです。ちょっと曲折がありました。実は自分も料理ができますが、終日台所で立ち回るのはいやなので。偶に自分や家族のために作るならいいですが(笑)。
Q:客層はどんな感じですか。
A:七割は中国人です。でも夜の後半になると、外国人の酒場になりますね。
Q:皆さんに最後のメッセージをください。
A:ここで新しいものを発見してほしいです。
最後、HP委員会は各品について投票を行いました。「シュリンプ」は全員の好評が得られ、一番の人気料理になりました!おつまみとして最高という点が恐らく人気だった理由です(笑)。メインは甘くてやさしい味がしていて、お酒にはちょっと合わないかもしれませんが、甘い料理がお好きな方は絶対お勧めです!また、口に合うかどうかは人によってそれぞれですので、自ら食べてみないと分からないと思っております。世界各国の料理を味わうことを通じて新しいものを発見し、人生をドキドキさせたほうが楽しいのではないでしょうか。フランス人オーナーのモロッコ愛を是非ご堪能ください!