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連載第43回(2018.1掲載)

皆さん、「東山少爺、西関小姐」(東山の若旦那、西関のお嬢様)という言葉はご存知ですか。昔、東山地区は広州の政治中心で、住んでいたのは権力を持つ軍閥や官僚が多く、西関地区は商売繁盛のエリアなので、ほとんどは商売人のお金持ちや資本家が住んでいました。そこで、「東山少爺、西関小姐」という言葉があったのです。

2005年5月、東山区は越秀区に合併されました。東山区はなくなりましたが、幸い、歴史のある「老房子」がきちんと残されており、レストランや旅館に改造された建物も東山口の独特な風景となっています。

この度、ホームページ委員会は東山口の同じお店内でタイ料理も西洋料理も食べられる「7号主場」を取材いたしました。

紹介

 

 

7号主場【西洋料理&タイ料理】

場所:達道路保安前街3-5号(東山口培正路に近い)

電話: 020-8765-8961

営業時間:11:00~22:00

 

 

こちらは二軒並びの別荘を改造してできたお店です。歴史のある立派な「老房子」です。正門から入ると、お迎えの人形さんが見え、「いらっしゃいませ」とあいさつしているようです。うん、タイらしいですね。

庭を通って、玄関から店内へ入ります。あっ、欧米風のインテリアです。先ほどのタイから欧米に転換!おもしろいお店ですね。オーナーがイギリスで7年間の留学生活を送ったので、そういう風にしたとのこと。

店内には様々なデコレーションがあります。イタリアのベニスで買った絵とか、『キャプテン翼』や『ドラゴンボール』の漫画とか、日本で滞在していた時に集めた交通カードなど、ほぼオーナーがあちこちで集めたコレクションです。

玄関でのデコレーション

ベニスで買った絵

モザイク画

日本の交通カード

4000枚の写真で組合せた絵

オーナーの自画像

 

メニュー

  • 菌王蔬菜沙拉(きのこ・野菜のサラダ)

新鮮な野菜とたっぷりのきのこソテーをまろやかなドレッシングで食べる。きのこの風味が口の中に広がる。

  • 果木烤雪花牛小扒(ビーフステーキ)

こんがり焼きあげたビーフが柔らかく食べやすく、季節の野菜と良くマッチしている。香辛料が添えてありお好みでつける。

  • 海虾刺身沙律(エビの刺身サラダ)

エビはプリプリとしており食感も良い。エビの甘さに生ガーリックとスパイシードレッシングが刺激的で、良いアクセントになっている。

  • 迷你拼盘(スナックの盛り合わせ)

エビカツ、春巻き、鳥肉ダンゴ三種の盛り合わせ。日本人好みの味で、酒の肴として良い。

  • 冬荫功(トムヤムクン)

酸味と辛さがちょうどマッチしていて、ココナッツミルクの味が効いていてくせになるスープ。

  • 泰北烤大虾(ローストエビ)

プリプリした大きいエビは甘味があって食べごたえあり、レモン風味の辛いソースとの相性も良い。

  • 红咖喱(虾)(レッドカレー(エビ))

ココナッツミルクの風味が豊かでマイルドだがコクあるレッドカレー。色んな種類の野菜が入っていて良く煮込まれており美味しい。

  • 玛萨曼咖喱羊腩排(カレー風のラム)

マイルドなカレーは独特の甘い香りがする。ラム肉もしっかり煮込まれており、柔らくて食べやすい。

  • 香茅蒸鸡(鶏のレモングラス蒸し)

レモングラスの香りが爽やかな味わい。柔らかく煮込んだ鳥肉にしっかり味がしみ込んでいて美味しい。

  • 明炉青柠鱼(白身魚のライム風味蒸し)

ふっくらした魚の甘味とライムの柑橘の風味が良くマッチしている。スープが甘酸っぱく美味しい。

  • 泰式炒饭(泰式チャーハン)

甘く味つけした鳥肉を入れ込んだチャーハン。薄味なので塩からいソースをかけてアクセントに。

  • 芒果糯米饭(マンゴースティッキ・ライス)

マンゴーはフレッシュな味、その酸味をココナッツシルクで煮た甘い米が引き立てるタイのおはぎ?!甘すぎず、絶妙な味のバランスが意外に美味。

インタビュー

副総理の韓さん

 

Q:この別荘は何年の歴史がありますか。
A:1920年ぐらいにすでにあって、百年近くの歴史があります。最初の持ち主は幼稚園の先生だと聞いています。オーナが2000年の頃買い取って、レストランに改造してオープンしたのは2008年、当時の店名は「卡莎西餐厅」でした。その時、西洋料理のレストランはまだ多くないので、東山区ではとても有名でした。2014年に改装工事で一時閉店になったのですが、11月に店名を改めてリニュアルオープンしました。

Q:どうして店名を「7号主場」に変えましたか。
A:オーナーはサッカー好きで、いつも着ているユニフォームは7番ですので、「7号主場」にしました。
Q:なるほど、「7」はラッキー番号ということですね。

 

Q:オーナーのご出身は?
A:海南省出身で、今は香港籍です。

Q:どうして「西洋料理+タイ料理」という発想になりましたか。どちらかにするのが普通だと思いますが。
A:2016年からタイ料理の提供も始めました。オーナーがタイ料理が大好きだから、タイのシェフを探して始めたのです。
Q:へー、理由は意外と単純ですね。タイ料理への愛着を感じます!

Q:ところで、二階には個室があると聞いておりますが、カラオケもありますと。
A:ええ、確かに。でもあれはオーナー個人接待用なので、一般のお客様には公開しません。一階と二階の一部のみをレストランとして営業しています。
Q:ああ、そうなんですか。カラオケができれば、忘年会などでは盛り上がりますが、騒音も問題になりますね。

Q:お店はオーナーの拘りが感じられます。色々工夫しましたね。
A:ええ、普通のレストランは商売だからお客様の好き嫌いが一番ですが、ここは違って、オーナーの愛情をこの店に注いだと思っています。
Q:「私の店」というメッセージが伝わってきますね。

ご自分の好きな料理、好きなインテリア、好きなコレクション。個人色彩濃厚のお店です。もし皆様が東山口にいらっしゃたら、この店を覗いてみませんか。

[広州日本商工会][食人も広州にあり]