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連載第18回 (2011.9掲載)

img-01広東料理「蟻工房」

 ADD:広州市天河区員村四横路128号(臨江大道入口)
※中信から車で15分程度
TEL:020-3703-9477
営業時間:18:00~20:30

 

 

 

 

【お店と料理の紹介】
img  今回は広州で最近注目を集めているアートエリア・紅専廠にあるお店――「蟻工房」をお訪ねしました。紅専廠を外側から見渡すと、そこは“無機質なコンテナ ヤード”といった印象。まさかこの場所におしゃれなレストランや芸術館、バーなどが立ち並んでいるとは想像もつきませんでした。
紅専廠は元々1956年にロシアと中国の経済提携で建てられた魚缶詰工場です。工場が移転された後、内装設計会社によって16万㎡の跡地がおしゃれなアートエリアへと生まれ変わりました。20世紀70,80年代の面影が残るロシア式建築、コケだらけの赤い塀、錆付いた機械など、独特の雰囲気が溢れており、都会の喧騒の中にありながら安らぎを感じられる静かなスポットです。
今回訪れたのはその紅専廠の一角にある「蟻工房」。店頭に置かれた真っ白なバイク、庭にある蓮の花がとてもステキで、デートやパーティにはぴったり!と いった雰囲気です。このお店を訪れたことのある駐在員の方々にも大好評だったとの口コミから、HP委員会メンバーも思わず料理への期待でわくわくしてしま いました。

同店の料理はすべてオーナーの創作料理によるもので、特に“何風”とは拘らずに、自然な食材を活かしたいろんな味が楽しめます。 まずは1品目の响螺炖老鸡(スープ)。広東省は湿気が多く、体の抵抗力を高めるために老火湯(長時間をかけて煮込んだスープ)を飲む習慣があります。このスープも老火湯の一種、鶏肉と响螺(貝の一種)がたっぷりで栄養満点です。
img 次の2品は広東料理の定番である「白切鸡」と「蒸し魚」で、広東料理の伝統的な味を満喫。 4品目の「东南亚汁炒白贝」は、アサリのホワイトソース炒め。広東人の口に合わせて辛さは控えめです。 広東人の食卓には珍しい食用花を活かした5品目の「鸡汤美女花」。熱帯地方から仕入れた美女花をさっと茹でて、最後にアサリ入りの中華スープで仕上げます。
広東料理でもお馴染みの野菜炒めと土鍋料理の後に続いての「蟹粉捞面」は、濃厚な蟹味噌を贅沢に使う一品です。蟹味噌ソースと麺を良く混ぜて、さらに黒酢をかけると、コクのある味わいに。また茶碗蒸しがお好きな方には最後の「蟹皇蒸农家鸡蛋」もおすすめです。

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「响螺炖老鸡」
4時間かけてじっくり煮込んだスープ。鶏の骨まで柔らかい。
「香辣马交鱼」
馬交魚の清蒸。ラー油入りの醤油をつけてたっぷりの葱と一緒に。
魚の身はしっかりしていて、サバに近いお味。
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「金沙鸡」
広東料理の定番、白切鸡。
上にかかっている金沙(炒めニンニク)がキラキラと輝いている。
「东南亚汁炒白贝」
アサリのホワイトソース炒め。甘辛いソースはご飯や麺類にぴったり。
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「鸡汤美女花」
美女花のさくさくの食感に、あっさりした味。
美容効果があるそうで、女性におすすめの一品。
「九层塔安格斯牛肉粒」
牛ステーキの赤キャベツ炒め。ステーキはアンガスビーフを使用。
バジルの香が自然と赤キャベツとステーキを繋いでいて、
お肉も柔らかくて美味しい。
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「蛎仔炒秋葵」
カキのオクラ炒め。生のオクラも美味しいが、
カキと炒めることによって、独特の風味が。
「煲仔鱼」
土鍋を使った魚の煮付け。見た目はシンプルですが、
食べて見ると口の中で魚の香がどんどん広がります。
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「蟹粉捞面」
この店に行ったら必ず頼みたい人気料理№1。
コクがあり、中国古代の貴族になった気分。
「蟹皇蒸农家鸡蛋」
滑らかに蒸した卵に蟹味噌スープをたっぷりかけた一品。
まろやかなお味は予想以上。
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スペシャルドリンク
梅干しのスプライト。甘酸っぱくて、美味しい。

オーナーのインタービュー

今回インタビューに答えて頂いたのはオーナーの呉さん。

hp  お店についてご紹介ください。「蟻工房」を開いたきっかけは何ですか?
hp  この店は去年4月にオープンしました。工場跡地は設計会社のリフォームですっかり変わりまし た。デザイナーの友人の紹介で、ここで自分の店を開こうと思い、その友人に声をかけて「蟻工房」をオープンしました。現在蟻工房はここの一店舗のみです が、今後他にも店舗を開く予定です。皆さん、楽しみにしていてください。
hp 客層は?人気のメニューや自信作を教えて下さい。
hp  最初のお客さんはこの紅専廠にいるデザイナーの方々で、だんだんと皆さんに知って頂き、名が広がった今ではたくさんのOLさんや高所得層の人が来店しています。
人気の料理は「蟹黄捞面」、「煲仔魚」、「蚝仔炒秋葵」、「金沙鶏」等です。
私の自信作は「煲仔魚」、「東南亜汁炒白貝」、「香辣馬交魚」です。是非ご来店の皆さんには一度食べて欲しいと思います。
hp オーナー自身について教えてください。
hp  私は広州出身です。もともとはあるバーのロック歌手なんですが、一時は友達の店で「私房菜」を作ってました。自分がコックであるとは思っていません。なぜかというと、私にとっては料理は職業とは思えない、生活の一部なんです。
hp  お店の料理の特徴を教えてください。
hp  この店の料理はすべて私の創作によるものです。中華料理と西洋料理の調理法を結合したため、はっきりと広東料理に属するとは言えません。
ここの料理の特色は「ここでしか味わえない味」。食材も全国各地から運ばれてきた珍しいものです。例えば広東ではあまり見かけない「美女花」など。
hp  「蟻工房」の由来、テーマはなんですか。
hp   「働かざるもの、食うべからず」。蟻はよく働くもので、勤勉のイメージがあり、体の割りに沢山食べます。一生懸命働いた人には私の店でどんどん食べてほしいので、この名前をつけたんです。

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その後、漢方薬材店を経営しいる友人がこの店のオープンを知り、大きな蟻巣を送ってくれたんです。今その巣はこの店の宝物となり、店頭に飾ってあります。

 

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店の装飾から見るとオーナーの呉さんは実にバイク好きのようです。さすがにロック歌手ですね。格好良いオーナーは今年44歳とは思えないほどのパワーを感 じさせてくれる方でした。若さの秘訣は?とお伺いしたところ、「毎日楽しく、笑顔で過ごすこと」とのこと。今回の取材にも始終晴れ晴れした笑顔で答えて下 さいました。

 

紅専廠では不定期で現代画展や芸術品展示会を開催しているそうです。ご家族やご友人と紅専廠の古い広州風情と芸術を散策した後はぺこぺこのお腹を「蟻工房」の珍しい創作料理で満たしてはいかがですか?

 

[広州日本商工会][食人も広州にあり]