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連載第70回 (2026.06掲載)

皆さん、こんにちは。今回は広州で口コミがいい西北料理の店「望西北・家宴」を取材しました。この店は、日本ではなかなか食べられない食材があり、料理の味も日本人に合うと言われています。

まずは西北料理についてご紹介いたします。西北料理とは、中国西北部の陝西省、甘粛省、寧夏回族自治区、青海省、新疆ウイグル自治区といった地域の郷土料理を総称したものです。主な食材は牛肉、羊肉と麺類で、濃厚で芳醇な味わいとさっぱりとした食感を両立しています。

この料理体系は古代シルクロードの時代に起源し、厳しい自然環境と多民族の食文化が融合しながら発展し、独自の風味スタイルを確立してきました。食材には牛羊肉や山の幸を多く使用し、味付けは辛味(唐辛子)、酸味(黒酢)、山椒を活用して素材の風味を引き立てるのが伝統的な手法です。食事の構成としては麺類を主食に、肉料理を副食とするスタイルが定着しています。

<データ>

住所: 天河区百福広場2階203舗(天河体育中心店)
電話番号:020-8700-6685
営業時間:11:00~14:00 17:00~21:00
アクセス方法:地下鉄1号線「体育中心」駅B出口から徒歩5分

<紹介>

お店は百福広場の2階、以前取材したことがる「火旺角・斉斉哈爾烤肉」の隣にあります。全体のコンセプトは新中華様式に西北地域ゴビ砂漠の風情を融合させた宴会向けの雰囲気で、上品且つ静かな空間となっています。

広間には2人席と4人席のラウンドテーブル席を備え、最大100人が収容できます。

5~8名様用の個室が9つ設けられます。15人以上(最大24人)が座れる宴会用の広い個室も一室あります。ラグジュアリー感があります。

すべての個室は河西回廊の名所にちなんで命名され、蘭州、敦煌、嘉峪関、涼州、酒泉、玉門関など、強い地域スタイルが感じられます。

今回は個室「玉門関」を利用しました。なんとなく1980年の放送時に大ヒットしたNHKのドキュメンタリー映画『シルクロード』の初回「遥かなり長安」と2回目の「黄河を越えて~河西回廊1000キロ~」を思い出しました。

<メニュー>


・手でつかむラムのスペアリブ(手抓滩羊肋条)
見た目はシンプルな肉がとても柔らかくジューシー。タレ等はなく、添えられている塩のみで食べることで素材自体の旨味が堪能できる。日本では食べられない看板メニューの一品。是非食べてみてください。本当に美味しい‼

*寧夏灘羊(タン羊)について
寧夏省の特産。その肉質は柔らかく鮮やかな赤色で、脂肪は乳白色で均一に分布し、脂肪含有率が低く、臭みがほぼ無し。これは高級羊肉のカテゴリーに属し、常に宴会食材として提供されている。


・ラム串の蘭州風焼き(老兰州铁签烤羊肉)
典型的な羊串焼き。香辛料がたっぷり掛かっており、羊肉を引き立てている。期待を裏切らずビールとの相性は抜群!お薦めの一品。


・モンゴルニラと牛肉の炒め(沙葱炒牛肉)
日本人が想像するニラとは見た目も味も異なる。ニンニクの風味はあまりせず、牛肉もあまりこれといった特徴なく、上記2つの羊肉のインパクトに負けてしまう感じ。ニラの食感がニンニクとあいまってめずらしい感じがして食べやすい。モンゴルニラは食べる機会が少ないので是非お試しください。

*モンゴルニラ(中国語:沙葱)について
「砂葱」と書くが、実はモンゴルニラのことで、砂漠地帯に自生する山菜である。見た目は普通の小ネギより更に細い。砂地に生育することからこの名前がついた。ニラっぽくて食べるとシャキシャキとする食感があり、辛くない。卵や肉と炒めて食べるのが普通で、冷菜にするのも多く見られる。


・天水風の冷菜(天水下酒菜)
ニンジン、玉ねぎ、春雨、豚肉、ホウレンソウなどが一緒に和えられた冷菜。食欲を促進するサッパリ、シャキシャキとした感じ。どうせなら最初に持ってきてほしかった。冷菜としてビールに合う一品。豚レバーが入っていたので少し内臓の臭みがある。

 
・西北風の中華まん(老面河州包子)
羊肉、ニンジンの細切り、春雨などが入った包子。特製ラー油を付けて食べるが、最初はそれを付けないで一口食べてみるのも良いと思う。包子の餡自体の味が味わえる。あっさりした味で、酸味のあるラー油と合わせると、とても食欲がすすみます。


・蘭州風の煮込み鍋料理(老兰州烩菜)
コシの強いうどんが入っており、また野菜も多く、見た目はうどんすきのような感じ。ダシは花椒、コショウ、ショウガなどが効いており、スパイシーな味だが強すぎないため日本人の舌にも合う一品。大根で作られたというつみれが美味しかった。日本の鍋に見えて全く異なる。独特な風味がある。お薦めの一品。身体が温まるスープ。舌が少ししびれる後味がくせになる。


・カボチャとユリ根の蒸し料理(敦煌金瓜蒸九年百合王)
ゆり根とかぼちゃが柔らかく煮てあり、両方の素材の甘さもあって温かいデザートのような感じ。個人的には生クリームを付けて食べても美味しいのでは?と思った。
ゆり根とかぼちゃの自然な甘みが上品な味わいを出す。温野菜として箸休めとしてほっとする一品。しかしながら、味が単調なのは薦めない。

・コーンジュース(玉米汁)
意外に美味しい。この店のおすすめ。優しい味で中国の家庭の懐かしい風味。

今回は席料(個室には16元/席)を含め、一人当たり130元くらいでした。決してB級グルメではありませんが、長い歴史の中で地域の特色が凝縮され、中国料理の中でも独特な存在感を放っている西北料理の在広州代表的な店として、「望西北・家宴」を一度食べに行ってみませんか。

[広州日本商工会][食人も広州にあり]