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連載第23回 (2013.1掲載)

DATA

日本料理「誠寿司」

ADD:天河区天河北路239号ICC環貿天地6階601
TEL:191‐2869‐2806
営業時間:
(平日) 11:30~14:00、17:30~22:30
(土・日)11:30~15:00、17:30~22:00
予算:一人当たり180元~
(2024年より維多利広場から移転しました)
(*以下のインタビューは移転前のものです。)

お店と料理の紹介

今回は、ホームページ委員会では二年ぶりの本格的な 日本料理、「誠寿司」をご紹介させていただきます。
誠寿司は2012年4月に開店、とても広々とした店内は、多くのお客さんで一杯でした。中国人のお客さんは9月以降一時期落ち込んでいましたが、今では客足も戻り、ほぼ半分が中国人のお客さんだそうです。

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インタビュー

tenchou店長の東健志郎さんは大分県の国東のご出身で、とてもお魚のおいしいところで育たれました。板前としても13年の経歴を有し、更に誠寿司の母体になる寿司 アカデミーと言う専門学校の講師も勤められてこられました。因みに、広州のお店の名前は同校の校長先生のお名前からとられたとのこと。

また、10年ほど前に東京に設立された同学校の生徒は、8割が海外を目指しており、また生徒に占める中国人の割合も昨今急増しているとのこと。広州への 開店のかなり前から、中国の各地の情報を収集し、検討してきた結果、今後本格的な寿司ブーム(?)が加熱する可能性の最も高い広州に、中国最初の開店を決 定されたそうです。

現在、東店長はほとんどお寿司を握らず、講師として中国人の板前さんたちに徹底指導されたり、大きな店内と厨房を繋ぐホールスタッフの皆さんの育成に努めているとのことです。

おいしい食材は、日本以外でも調達できると言うのも、驚きました。例えばマグロは遼寧省から、フグは江蘇省から、サーモンやイクラは鮮度の高い冷凍物を海 外から輸入しているそうです。冷凍物でも、船上ですぐに凍らせたものは、鮮度の高さを保つことができ、味が全然違います。解凍したお魚も、ちょっと”寝か して”から握った方がおいしいと言うのは、とても勉強になりました。今でも、中国の魚市場には暇があれば視察に行き、水揚げしてから口に入るまでの流通過 程を、入念に調査されているとのことです。近いうちに、新たな美味しいネタが口に入りそうで、とても楽しみです。

特に味に気を使っているのは「シャリ」(すし飯)だそうです。 中国産の秋田小町とコシヒカリのブレンドですが、その配合やお酢と塩分の絶妙なバランスで、お寿司の味を支えているんですね。

最後に東店長の見据えるグローバルな寿司の将来について、貴重なお話をおうかがいしました。 寿司にも、世界のどこに行っても変わらない本質の部分と、各地それぞれの地域性で変化が必要な部分があるとのこと。日本でも、「江戸前」「上方」「九州」 それぞれの違いがあるように、中国でも地域の違いがあります。加えて、ブラジルとかインドとか、また他の国でも当然違いがあり、千差万別ですよね。でも 「すし文化」は世界中に広がっていくだろうと、熱い想いを語っていただきました。

皆さんも広州で一番の寿司を楽しみながら、お寿司の「グローバル戦略」に、思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
本日は、おいしいお寿司とお話、本当にごちそうさまでした!

[広州日本商工会][食人も広州にあり]