人間の気分(私だけかなぁ)は周りの環境に影響されやすいと思う。
例えばクリスマス。どこに行ってもクリスマスの装飾が目に入り、「ジングルベル」の曲が流れると、あ、またクリスマスか…と思ってしまう。
新年や中国の旧正月もそうだ。真赤あるいは金色の飾り(赤提灯、中国結などのチャイニーズグッズ)、ドア両脇に貼り付ける「対聯」、スーパーやタクシー のラジオから流れてくる「財神到、財神到」の歌…その飾りや音が、みんなに「新年だよ!」と話しかけているみたい。そうしたら自分も自然にその気分になっ てしまう。行事になるといろいろな飾りをして祝うのは、どの国でも同じだろう。
家やオフィスを飾りたい方は、一徳東路(海珠広場側)に行けば、どんなものでも買える。この辺りはいくつかの玩具文房具卸市場があり、そのなかのある入 口の看板には「東南アジア最大規模、品揃えが最も多く、一番安い市場」と“自称”している。ここは、イベントが近くなると、平日数倍のにぎやかさになる。 クリスマスや新年となれば、なおさらだ。
行事用飾りはこの市場に行けば安く揃えられる。だが、実は、それはこの大型卸市場のほんの一部の商品に過ぎない。
ご存知のように、広東省は中国一の玩具産地だ。毎年外国へ輸出している玩具の7割は広東からだそうだ。06年のクリスマス・シーズン前に、広東からアメリカへの玩具輸出量が減ったため、アメリカの玩具供給が一部不足したとTVニュースで報道されたことがあるほどだ。
もともと一徳東路のこの卸市場は市内・省内の玩具卸市場として発祥した。商売がドンドン繁盛し、だんだん中国全土、そして東南アジアへまでもその名が知られるようになり、今は欧米や南アフリカまでのバイヤーが頻繁に買いに来るような玩具集散地になっている。
この市場の主な商品は玩具(人形から一輪車・電動バイクまで何でもあり)、文房具(紙製品が多いような気がする)、若い女の子のプレゼントに喜びそうな さまざまなアクセサリー、ガラス製品、焼き物、造花、絵、時計、カバン・・・何百店舗もある市場のなかに入れば、目が回る位新しい発見が次から次へとある はず。
部屋の飾りや文房具を買いたい時、地元の人はまずは一徳路に行ってみようと思うことが多い。若い女の子が、流行のアクセサリーを見る、そして安く買いたい時もまず一徳路。買い物上手な会社の総務担当は、勿論この市場を見逃さない。
拙文を読んで頂いている時には、すでに日本の新年は過ぎているころだと思いますが、中国の春節が間もなく来るので、身の周りを正月気分に飾ってみませんか。あるいはお子様に何かプレゼントを贈りませんか。その時には是非一徳路に足を伸ばしてみてください。
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